大動脈瘤の話 その④ 〜カテーテル治療とリハビリ〜 【山吹薫の昔の話】

大動脈瘤

しかしちょっと頑張ればこんなにも見る世界が違うのだなぁと進藤守は山吹薫をチラリと見てそう思う。言語聴覚士の自分では有るが、それだけの勉強ばかりしかしなかったと思う。

山吹 薫
山吹 薫

どうした?進藤。こっちを見て。えぇと、大動脈瘤の症状はしっかりと分かった気がします。そしてそれが手術基準となった時に様々な治療がされるのですね。

石峰 優璃
石峰 優璃

そうだな!保存療法で治療していても生活習慣が全てうまく行っていたとしても、長い目で見るとそうなる人もいる。それらはいわゆる薬物療法という事だな。他には大まかにカテーテル治療手術療法がある。

進藤 守
進藤 守

ふむ。どちらも同じ様には聞こえますが、カテーテルで治療するという事は何処か侵襲が少ない様にも思えます。

そうだと、石峰は足を組みつつ笑みを浮かべた。その笑みに進藤は頬を緩ませる。そしてこんな美女と毎日の様にお話し出来る。これもがんばった自分へのご褒美だと思う。

石峰 優璃
石峰 優璃

どんな手術も侵襲の大きさが問題になるからな。世間はどんどん侵襲の少ない手術へと向かう。カテーテル治療はステントグラフ内挿術とも呼ばれる。太腿の付け根からカテーテルを挿入し、カテーテルを対象の部位へと進める。そこにバネ付きの人工血管をカテーテルから押し出して留置するのだな。

山吹 薫
山吹 薫

そして広がったステントグラフとが動脈瘤の前後を橋渡しする事で、動脈瘤への血液の流れは遮断されてそれ以上大動脈瘤が肥大し破裂するリスクが減るという訳です!

進藤 守
進藤 守

なるほどなぁ。傷口が大きいとそれだけ当然だけど痛いもんなぁ。傷の治りの事を考えるとやっぱり傷が少ない方がいいっすもんねー。

当然だろうと山吹薫は眉を潜める。しかし同僚として毎日こんな勉強をしているとなると、やはり悔しくもあると思う。しかも相手はこんな美人だ。

石峰 優璃
石峰 優璃

確かにリハビリの進みも当然早くなる。しかし大動脈からカテーテルを入れている事を考えると、そこに血腫が増大していないか、それから下の足先までしっかりと血液が流れているか、運動負荷で変化しないかと、リハビリテーションの進捗に合わせて観察が必要となる。

進藤 守
進藤 守

なるほどですねー!ステントグラフにより大動脈瘤が破裂するリスクが減ったとしても、その手術に伴う合併症の有無もしっかり確認しないと行けないんですねー!

山吹 薫
山吹 薫

それに元々、その大動脈瘤に至った原因、多くは生活習慣だけど、それに対しても指導が必要だな。再発しない様にしっかりと関わる必要がある。

そうだと石峰は柔らかい笑みを浮かべる。その笑みの向こうには山吹が居て、なんかずるいと進藤は頬を膨らませた。

山吹薫の覚書77

・治療には保存的な薬物療法、侵襲的なカテーテル治療、手術両方がある。

・カテーテル治療は非常に侵襲が小さく合併症も少ないがしっかりと観察していく必要がある。

・進藤の考えている事など、御見通した。

【〜目次〜】

『内科で働くセラピストのお話も随分と進んできました。今まで此処でどんなことを学び、どんな事を感じ、そしてどんなお話を紡いできたのか。本編を更に楽しむためにどうぞ。

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