大動脈解離の話 その② 〜発症時のその症状〜 【山吹薫の昔の話】

大動脈瘤

なんでいつもこの人達は元気なのだろうか・・・山吹薫はデスクに座る石峰優璃と岩水静を眺めつつそんな事を考える。

岩水 静
岩水 静

ぬはは!どうした新人!?まだ朝は始まったばかりだぞ!それでは大動脈解離の話を進めようか!

山吹 薫
山吹 薫

分かってますよ・・・大動脈解離とは簡単に言えば大動脈の中膜が裂けて、そこに血液が流れ込み二つの通り道に乖離してしまうことでしたね。

石峰 優璃
石峰 優璃

そうだな。そして当然普段流れている血流が阻害される訳だから、関連する種々の症状もまた現れる。まずは突然胸や背中に耐えられないほどの激痛が走る。血管が裂けていっている訳だからな。それはもう身の置き所のない痛みだと言われる。その時は有無を言わさず直ぐに救急車を呼ぶか、医療機関を受診する必要がある。

そうだ!と岩水は尊大に笑っている。鍛え上げられた体は岩山にも見える。僕も体を鍛えるべきか・・・そんなことを山吹は思う。

岩水 静
岩水 静

痛みは当然だが、その解離した部分によっても様々な症状が出る。例えば心臓から出た大動脈は脳に血液を送る血管にも分岐する。その部分で解離が起きてしまえば当然脳にも血が巡らずに意識障害を起こす事もある。もともと血管の硬化が進んでいたり血管が細い場合には特にな。脳血管疾患を疑われて搬送された際に実は大動脈解離だったって事もまた多い。

山吹 薫
山吹 薫

ふむふむ。なるほどですね。体全体に向かう下行大動脈であれば背部痛に加えて、脊椎への血流が滞り麻痺を起こしたり、腎動脈への分岐部分であったなら腎障害もまた起こしてしまうでしょうね。

石峰 優璃
石峰 優璃

そして更にその末端に向かう総腸骨動脈の部分であっても足への血流が急激に滞ってしまい過度の冷感や足の痛み、時には運動障害もまた引き起こしてしまうな。

岩水さんは置いておいて、主任はこんなにも華奢なのにどこからその体力は出てくるのか。それもまた不思議である。

岩水 静
岩水 静

ともかく発症時はそんな余裕は殆どない場合が多いのだが、それでも些細な症状や気になる部分は搬送時に伝えておくとその後の治療がスムーズに行く事もまた多いから遠慮なく伝える必要があるな。

石峰 優璃
石峰 優璃

そうだな。同居者がいる場合には良いが私の様に独り者だとそうは行かない事もまたある。まぁ定期的な健康診断もまた重要と言う事だな。もうしそうなってしまった時の事もまた考える必要がある。予防に越した事はないのだからな。

山吹 薫
山吹 薫

なかなか難しいものですが・・・お二人はなぜそんないつも元気なのですか?

山吹のその問いに二人は首を傾げ、不思議そうな表情を浮かべる。質問する相手を間違った様な気がして、山吹は一度首を横に振った。

山吹薫の覚書80

・大動脈解離は非常に強い痛みによって発症する。その際にはすぐに受診を行う。

・血流障害により別の症状もまた出現する事が多い。些細な事でもしっかりと伝える。

・しかしこの体の痛みは何なのだろう・・・

【〜目次〜】

『内科で働くセラピストのお話も随分と進んできました。今まで此処でどんなことを学び、どんな事を感じ、そしてどんなお話を紡いできたのか。本編を更に楽しむためにどうぞ。

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