時間の止まったような休憩室、それでもまた僕たちの時間はゆっくりと進み始めているのだ。と山吹薫はいつものようにメモを取る白波百合の姿を眺めてそう思う。
そして敗血症の診断だが、血液サンプルの培養や感染巣を特定するための検査が行われる。
敗血症だと考えられる経過や症状がある場合に、その原因や感染源を特定する訳っすね!
そうだな。検査室で考えられる細菌を培養させる検査や、カテーテルなどのデバイスを使用している時にはその先端部を切り取り培養に用いることもあるらしいな。他にも尿や脳脊髄液、傷口の組織や、肺から体液や組織のサンプルを採取し、その原因となる菌を確認するんだ。
ふむふむ。と白波はメモに取る。その角の擦り切れたメモ帳の中には沢山の僕の言葉が記されていると山吹は思う。それはかつて僕が石峰優璃主任からもらった言葉でもある。
培養以外にも、もちろん感染源を調べるためにレントゲンやエコー、CT、時にはMRIといった検査ももちろんされる。他にも敗血症による影響がないかを血液検査や、心電図でも確認もされる。つまりは敗血症を引き起こす原因と、それにより引き起こされる病状の進行を調べる訳だな。
ふむふむ。確かにどこにどれほどの影響があるかで治療も変わってきそうっすよね!それを把握しておく事でリハビリでの運動負荷どれほどかけるかの考え方が違ってきそうっす!
何にしてもそうだよ。と山吹は答える。長い間自分の中の時間は止まっていた。だけども前に進む白波を眺めていると、結局それは自分のせいだと山吹はそう思う。
そしてその原因に対して治療もまた行われる。その感染源に対して抗菌薬が用いられ、その内容を調整しつつ観戦を引き起こしている細菌に対して最も効果的な抗菌薬に切り替わっていく。
それで原因となって菌をやっつけるって訳すね!
まぁそうだな。そしてもちろん敗血症に対しての治療に加えて、関連した、特にショックに至った場合の治療もなされる。輸液により血液量を増やし結果として血圧を上昇させる。並行してノルアドレナリンといった強い薬で拡張した血管を収縮させ血圧を上昇させる。もちろん高血糖に対する対応や、酸素療法を併用して炎症により増加した酸素需要に対する対応もまた行われる。
ふむふむ。なら自分たちはしっかりその中で二次的合併症を予防しなきゃならないっすね!血圧の変動に注意しつつ、廃用症候群予防もまた必要っす!
その通りだな。と再び山吹は口を開く。少しだけ昔話をしよう。山吹はそう思った。今でも続く昔話。昔の自分が今の自分となった、かつての主任を失った話を。
山吹薫の覚書 57
・検査は敗血症の原因となった菌を探すのと、その敗血症によって引き起こされた症状の程度が調べられる。
・治療は抗菌薬によって行われるが、血圧の管理やその他の症状に対しても行われる。特にリハビリ時には循環動態に注意する
・もう立ち止まるのは止めにしよう。
【〜目次〜】
『内科で働くセラピストのお話も随分と進んできました。今まで此処でどんなことを学び、どんな事を感じ、そしてどんなお話を紡いできたのか。本編を更に楽しむためにどうぞ。
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