肝臓の話 その② 〜体を作るその仕組み〜

肝臓

仕事の終わりにこうやって友人と勉強している。何だか昔から考えると不思議な事ですわね。桜井玲奈はそんな事を考える。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

そして肝臓の働きの話の続きやな、さっき葉月が入った門脈ってやつを含めて肝臓に分布する血管系は独特やったりするわなぁ。

桜井 玲奈
桜井 玲奈

確かにそうですわね。肝臓も体の一部ですから当然酸素や栄養が必要ですわ。それは肝動脈と呼ばれるもので補われますが、それとは別に栄養素を運ぶ門脈と呼ばれるものもまたありますの。

上代 葉月
上代 葉月

そうだね!門脈は、胃や小腸、大腸や膵臓、そして脾臓から出てきた静脈がこういっしょになって肝臓に注ぎ込むんだよね。

白波 百合
白波 百合

そうっすね!こうぐわぁって肝臓に入ってきて、肝臓に送り込まれる血液の70-80%を占めるっす。そしてそれはさっき話した、代謝や解毒、排泄などの働きをするっすね!

せやせやと坪井咲夜は頷き、ねー!と上代葉月は相槌を打つ。そして白波百合はこちらに向かって笑みを向ける。なんとも呑気な事ですわね。と桜井は息を吐く。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

そんでなぁ。その門脈っちゅうのが正常に体の代謝機能を担う代わりに、例えば肝硬変ってあるやろ?なんらかの理由で肝臓の障害が高度になると、門脈から肝臓に血液が入れずに渋滞すんねんな!

桜井 玲奈
桜井 玲奈

門脈圧亢進症状ですわね。渋滞するからといって、そのままにはなりませんから、側副血行路と呼ばれる回り道をするための血管も出てきますわ。ちょうど門脈と大静脈との間にですわね。そしてそれが高度に進行すると、食道静脈瘤の原因になりますわ。なぜそうなるかはまた肝硬変のお勉強をするときにいっしょにお話ですわね。

上代 葉月
上代 葉月

確かにそれは怖いね。肝硬変もいわゆる慢性疾患だから、患ってリハビリをしている人もまた多いから気をつけないとね。

白波 百合
白波 百合

そうっすねぇ。特にその疾患とその疾患により生じる現象に関しても必ず考えておく。運動療法もまた副作用があるっすからね!

先輩の真似っす!と白波はちろっと舌を出す。確かに学生のときいっしょだった白波はそのときから考えられないほど成長している。いや、薫様の下で勉強しだしてからだと桜井を改めてそう思う。なんだか焦ってますわね・・・と首を左右に一度降る。

桜井 玲奈
桜井 玲奈

それで肝臓の重要な機能に代謝があると言いましたが、それについてちょっとだけ詳しくお話してみませんこと?まずは代謝に関してですが、人間は食物をそのまま栄養分にしている訳ではございませんの。それを人のからだで使えるように分解して、吸収して初めて栄養となるのですわ。なのでいくら食事を摂れていても体の機能が十分でないと、有効に扱えませんわ。そもそもそういう時には食欲自体が湧きませんの。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

まぁ百合にはあんま関係ない話かもしれへんけど、そういうもんやなぁ。そしていわゆる糖質の代謝、いわゆるご飯やパンの主食やな!それは小腸から吸収されて、門脈から肝臓に入るねん。そんでブドウ糖が肝臓内にグリコーゲンに姿を変えて貯蔵される訳やんな。

上代 葉月
上代 葉月

それで必要な時に血中に送り出すんだったね!ということは血中の糖分、まぁエネルギー量なのかな、血糖値にも関与しているって事だね!

白波 百合
白波 百合

むー、そんなに食べるのに執着している訳ではないっすよ・・・たしかええと、それは肝臓の機能が低下、特に肝硬変のような高度なものになるとグリコーゲンの産生が上手くいかずに、糖尿病のような状態になるっす。これはたしか先輩が肝性糖尿って言ってたっす!

知識は決して比べるものではないのだけど、それでもやはり気になってしまう。私もあの場所に行けたらとは思うのだけど、なぜかその気持ちは決心には至らないと思う。

桜井 玲奈
桜井 玲奈

他にも重要なのがタンパク質代謝ですわね!からだを構成する材料の一つですからそれもまた大切ですの。タンパク質はいわゆるアミノ酸で構成されていますから、それは小腸から分解、吸収されて肝臓にたどり着きますのね。そこから様々なタンパク質を合成しますわ。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

そのアミノ酸の中でも、人間の体内では合成されへんで、食物からしか摂取しなければならないものもまた多いねん!テストにも出たやろ?覚えてる?

上代 葉月
上代 葉月

フェトバロさんの、メにトリが!

白波 百合
白波 百合

フェニルアラニン、トリプトファン、バリン、ロイシン、メチオニン、トレオニン、リジンっすね!

なんやねんその覚え方は・・・と坪井が呆れて首を降る。桜井もまた思わず笑みを作る。多分こういう事なのだろうとも思う。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

なんか特殊な覚え方してんなぁ・・・とにかくそれらも含めて体にとって大切な働きをする血漿タンパク質を作るねんな。いわゆるアルブミンやグロビリン、リポタンパク、フィブリノゲン・・・たくさんやな!

桜井 玲奈
桜井 玲奈

そして使われないアミノ酸は窒素化合物からアンモニアを経て、尿素となって尿として排泄されますわ。そうやって体は保たれていますのね。

白波 百合
白波 百合

あとは・・脂質っすね!最もエネルギー量が大きいっす!現代ではそれが問題っすけど・・・・これもちょっとややこしいルートで肝臓に取り込まれて、そこで脂肪酸に合成されたり、分解されたりするっすね!

上代 葉月
上代 葉月

あとコレステロールやリン脂質だったかな?あとタンパク質の代謝で作られるリポタンパクは血液中の脂質とくっつくんだったね!

賑やかな日常の中では、それ自体に罪悪感を覚えることもある。かつて求めていたものと比べたらなおさら焦るものですわね。と桜井は思う。そしてその日々もまた永遠ではない。

坪井 咲夜
坪井 咲夜

しっかしこうやって考えてみるとあれやなー。アルブミンが低下するから低栄養、そんで筋肉つかへん!みたいな単純な事ではないんやなー。

桜井 玲奈
桜井 玲奈

そうですわね。何事も問題の本質は基礎に立ち返られないと言葉の陰に隠れてしまいますもの。

上代 葉月
上代 葉月

フェトバロさんの、メにトリが!

白波 百合
白波 百合

フェトバロさんの、メにトリが!

坪井 咲夜
坪井 咲夜

もうそれはえぇて・・・

何が気に入ったのかは分からないが、二人はそう連呼して楽しそうですわね。と桜井は思う。変わらない日々の中でもこうやって学ぶ事も出来る。まぁこれも良いですわね。桜井はもう一度笑みを浮かべ天井を仰いだ。

桜井玲奈のメモ書き その5

・肝臓は各種の消化管から伸びる静脈が結合した門脈より、合成の元を受け取る。

・肝臓では様々な代謝が行われる。アルブミンはその一つでしかない。

・遠くばかり見ないで、今を大切にしませんといけませんわね。

【〜目次〜】

『内科で働くセラピストのお話も随分と進んできました。今まで此処でどんなことを学び、どんな事を感じ、そしてどんなお話を紡いできたのか。本編を更に楽しむためにどうぞ。

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