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それにしても、石峰優璃は彼らをどこに導こうとしているのだろうか。内海青葉は目の前にいる山吹薫と進藤守を眺めながらふとそんなことが気になった。
これまでICUでのリハビリを行う上での基本的な事を伝えてきたけれど、疾患や状態によってはもちろんリスクがつきまとうこともある。それは必ず念頭に置いておかなければならないことだね。
リハビリテーションを見渡してもまたそうなのでしょうが、やはり全身状態が特に不安定であるのですからそれは当然でしょうね。それに早期離床も含めた運動療法はもちろん負荷をかける。ということにもなります。
確かにそうだよなぁ。やっぱセラピストとして早く患者様を良くしたい!そう思ってしまうけど・・・ちゃんと攻めるべき時と守るべき時があるんだよなぁ。
ふむふむと内海は腕を組む。こういう感覚というのは教えてどうになるわけでもない。確かな知識の下で臨床で多くの経験が必要だ。得難いものだと思う。
そうだねー!それに人工呼吸器、ドレーン、時によっては透析のラインまで生命に直結するようなデバイスもまた多くある。そして離床の際など大きく姿勢を変える時にはそれらに特に注意を払う必要があるよ。だから一人でやろうなんてあまり考えちゃだめだよー。マンパワーがそのまま離床の安全性に繋がると考えても良いね。
そうですね。相対的にリスクは検討する必要があると思います。デバイス以外にも安静が必要な場面も多くあるでしょうし、今は何が優先されるべき時なのか。それをチームで総合的に判断し介入する。それが大切ですね。
うんうん。それに脳血管疾患の超急性期だったら脳の血圧を一定にする、自動調節能もまた一時的に機能していない訳だから無理に離床なんて出来ないよな。しかし離床すべき時もある。そればっかりは治療方針を確認しつつの介入になるからまぁチームアプローチだな!
二人の目には確かな自信があるような気がする。自身の進むべき道、しかしその先にはきっと石峰主任がいるのだろうと内海は思った。それだけは不安だった。
しかしこうやって何が必要かを大まかに知っておくだけで、なんだか気分は楽になるな!まぁだからと言って緊張はするもんだが。まぁお手並みを拝見させていただくよ。
お手なみって・・・どうせお前も行くんだから。それに急性期のリハビリをずっとやってて、ようやく・・・て感じでもしないでもないな。。
ふふーん。でもまだまだ勉強しなければいけない事は山ほどあるけどね!それを学びながら経験して、早く自分のリハビリを見つけなきゃねー。
どういう事ですか?と山吹が眉をしかめるのを眺めつつ、内海はさぁねーと奇妙に体を歪めるのだった。
山吹薫の覚書92
・運動療法と離床はまた違うが、それでも負荷がかかるのは同様。今の治療方針で何が必要なのかはチームで相談し判断する。
・特に脳血管疾患の早期離床は本当に行って良いかどうかは確認する。
・自分のリハビリって・・・なんだ?
【〜目次〜】
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